サイトカインイメージ

サイトカインって聞き慣れない言葉ですよね。

生物学の用語ですが、幹細胞治療ヒト幹細胞順化培養上清液の効果を理解する上でキーワードになってくるのがこのサイトカインです。

サイトカインというのは簡単に言ってしまうと、生体シグナルの一種で生体内で情報伝達を行っているタンパク質です。

ヒト幹細胞培養上清液に大量に含まれているのがこのサイトカインです。

サイトカインとは主に免疫の調整を行うタンパク質(細胞間シグナル)のことです。

細胞間シグナルの中でも特に分子量が小さいものをサイトカインと呼びます。

細胞間シグナル

多細胞生物の細胞は、細胞同士でいろんなコミュニケーションを取っています。

細胞同士が情報をやり取りすることで、うまく連携して”人間の体”という1つのまとまりになっているわけです。

細胞間の情報をやり取りするための物質が細胞間シグナルと呼ばれるものです。

「Aという物質を受け取ったら、積極的に免疫細胞を集合させなさい」とか

「Bという物質を受け取ったら、免疫を抑制しなさい」とか

そういう感じで、分子ごとに受け取った場合の細胞の対応が決まっているのです。

また、細胞間シグナルの中で細胞や成分の増産に関わる比較的分子量の大きなタンパク質を成長因子(グロースファクター)と呼びます。

体は「お前ら、もうちょっと元気に分裂して成長したらいいんちゃう?」というときに成長因子を分泌して、狙った組織を成長させています。

例えば、怪我をした時などは、傷を直すために、怪我した部位の周辺で活発に成長因子が分泌されるようになります。

サイトカインには様々な種類があり免疫を活性化させるものもあれば、免疫を抑制するものもあります。

上清液に含まれるサイトカインが損傷した組織や細胞を修復することで、上清液は効果を発揮します。

タンパク質とは?

タンパク質は栄養素の名前でもありますが、生物学的にはアミノ酸が複数結合したものと定義されています。人間の体内には多種多様なタンパク質が存在しており、それぞれに役目があります。あるものは細胞の構造を作り、あるものは細胞間の情報を伝え(これが細胞間シグナル)、また、他のものは摂取した栄養素を吸収しやすいように分解したりします。